Rural exchange project
少子高齢化が進む集落で、人々の生活を支えている「共助」。交流の中でそれを体験し、その仕組みを都市部にも活かしていくことを目的とし、耕作放棄地の活用やイベントの参加・実施などを行っています。
農村交流プロジェクトとは…
きっかけは、栃木県日光市三依地区の2007年12月の雪下ろしのお手伝いでした。福島県との県境に位置し、県内でも有数の豪雪地として知られていますが、高齢化が進む中で
冬期の雪かき、雪下ろしは住民の大きな負担となっています。そこで、都市部の若者に何かできることはないか、と始めたのが雪下ろしのお手伝いでした。その後「春から担い手がいなくなる畑があるが使ってみるか」とお声かけいただき、2008年4月から農作業をすることになりました。素人集団が片道2時間かけて畑を耕し、キャベツや白菜、大根を作る活動が始まったのです。もちろん農業はそんなに甘くはありません。天候不順に苦しみ、サル、シカなどの食害に遭いながらここまで続けてこられたのは、畑の所有者をはじめとする地域の方々の優しさがあったからです。一度きたらまた来たくなる「三依マジック」にすっかり魅入られて、12年が過ぎました。
私たちが三依地区で活動を続ける理由は他にもあります。少子高齢社会を迎えた日本では、公助だけでなく共助が重要になります。三依は確かに高齢化が進んでいますが、実は学ぶべきものがたくさんあるのです。住民同士の助け合いが当たり前の暮らしは、近所付き合いがほとんどない都市部よりもずっと暖かく、安心できる生活環境を作り出しています。もちろん集落の中での人間関係はいいことばかりではありませんが、お互いの距離感の取り方も良い勉強になります。限界集落という言葉が聞かれますが、そこは過疎に悩む大変な地域ではなく、これからの地域社会の方向性を示してくれる心強い先駆者なのだと思っています。
三依とは…
三依とは、栃木県と福島県の境にある、五十里(いかり)、独鈷沢(とっこさわ)、芹沢、中三依、紙三依、横川の6地区を総称した地名で、私たちの主な活動地が横川と上三依地区になります。
2.ツアーづくり
3.雪かき隊派遣
宇都宮まちづくり市民工房と三依地区との交流は、2008年1月横川地区での雪かきお手伝いボランティアから始まりました。三依地区の中でも特に横川は、豪雪地帯として知られている地域です。地域住民が高齢化する中、雪かき、雪下ろしの負担が年々大きくなる現状を下野新聞の記事で知った市民工房の会員が、現地の自治会長さんとコンタクトをとり、雪かきのお手伝いをすることになったのがきっかけです。この冬(1~3月)は計4回お手伝いをしました。以後、毎冬数回ずつ雪かき、雪下ろしのお手伝いを実施しています。
4.とちぎの農村何でも相談室
栃木県内の農村では、住む人や訪れる人が少なくなり、様々な問題が生じています。
その地域が好きな人が集まって、寄ってたかって困りごとや悩みごとを解決し、地域やそこにかかわる人たちがより元気に、より幸せになることができれば、と考えています。
そこで、この度栃木県と県内のNPOが協働して「とちぎの農村何でも相談室(仮称)」を開設しました。農村での困りごとや悩みごとを気軽にお話しながら一緒に解決の糸口を見つけていきます。
当プロジェクトは、皆様からのご寄付で成り立っています。ご寄付を通じて、魅力あふれる「三依の仲間」になりませんか?
私たちと一緒に活動してみませんか?プロジェクトの中心メンバーと三依杯雪合戦の運営ボランティアを募集しています。